マーシィー稲田薬局の小池です
『アトピーに関係する脂肪酸』
脂肪酸には大きく3つの種類があり、n-9系列である飽和脂肪酸は、糖質
やたんぱく質を食べることで体内で作られますが、n-6系列のリノール酸
やn-3系列のα-リノレン酸は体の中で作ることができません。よって食
物からとる必要があるのですが、この中でもリノール酸はアラキドン酸に変
換される物質です。
アラキドン酸からはプロスタグランジン2やトロンボキサン2、ロイコトリ
エン4などのアレルギーを引き起こす炎症物質が作られます。一方、α-リ
ノレン酸からはEPAやDHAに変換されます。このEPAにも炎症物質が含まれ
ますが、いずれも量が少なく活性もアラキドン酸と比して、はるかに弱いで
す。どちらも必須脂肪酸のため必要不可欠ですが、アトピーにの方は、リノ
ール酸を減らして、α-リノレン酸を増やすことがアレルギー症状を抑える
のに効果的です。
 アトピーの方に限らず、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシングなどは、
極力摂取しない方が賢明です。また、最近の研究では乳幼児のアトピー性皮
膚炎の増加の一因として、母乳中のリノール酸の量も注目されています。こ
れは母親の食生活でリノール酸の摂り過ぎを意味しています。