胃もたれについて

 

胃もたれが起こる仕組みを簡単に説明すると、胃が消化できる量を超えた食べ物が胃の中に入り、消化が十分にできないためです。

 

本来、胃は食物を消化するために胃酸やペプシンなどと、胃壁を保護する粘液の絶妙なバランスによって機能していますが、不規則な生活、食べ過ぎ、ストレスや加齢によってそのバランスを乱してしまい、胃の働きが弱って十分に消化ができなくなります。

 

胃痛や胃もたれを起こす原因は胃酸の出過ぎで胃酸が胃の壁を溶かしてしまう胃酸説や、近年注目されているピロリ菌が原因ともいう説もあります。

 

ストレスや加齢、ピロリ菌など、さまざまな原因により、胃の働き自体が低下し、胃が消化できる量が減っているのにかかわらずいつも通り食事をすると、胃もたれを引き起こしてしまいます。

 

 

ストレスと胃もたれの関係――自律神経の乱れが胃腸の働きを低下させる

 

心配事や悩み事があると、胃の調子がわるい・・・こんな経験ありますよね

 

「ぜんどう運動」は、胃の消化活動で自律神経の影響を受けています。

 

自律神経には、緊張時に優位になる「交感神経」と、リラックスしているときに優位になる「副交感神経」があり、通常はこの2つがバランスよく働いています。

 

ところが、強いストレスを感じると自律神経の働きが乱れ、胃の働きを鈍らせます。

 

さらに、自律神経の働きの乱れにより、胃酸が分泌されすぎることで、胃の粘膜がダメージを受け、胃に痛みを感じやすくなります。

 

胃の不快感は日常生活を送る上でさらにストレスの種になるという悪循環にも陥りかねません。

 

 

胃をいたわる食生活に加え、しっかりした休息をとる、趣味を持つなどして、自分なりのストレス解消法を持つことが大切です。

 

胃もたれを起こす可能性のある病気の例

胃もたれに関係の深い、代表的な病気には以下のものがあります。

◎胃腸の病気の例
胃炎、機能性ディスペプシア、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん など

◎食道の病気の例
胃食道逆流症(逆流性食道炎) など

 

胃もたれの陰に病気が潜んでいる可能性があります。気になる症状がある場合、早めに医療機関に相談しましょう。