漢方の知恵を日常の中で、ごく自然に使って頂けるように、気軽にご来店、ご相談が出来る長野市の薬局です。

私たちは健康カウンセリング薬局として、心・身体・食についての“最新の知識と伝統の知恵”で『治る力』を最大限に引き出し私たちに関わるすべての人が生まれてきた事に感謝できる人生をサポートします。

めまいについて

永寿屋(東洋医学)では、どうやって「めまい」を治すのでしょうか?

漢方医学は、めまいの治療が得意です。 

改善にかかる時間は、人それぞれですが、最終的には「めまい」から解放されるケースがほとんどです。(今までで、改善しなかった人の記憶がありません。ただし、脳腫瘍のような大きな深い病気が隠れた「めまい」の患者さんが、今まで私の所にはいらっしゃらなかったということはあったのだと思います。)

「めまい」は自律神経と深く関わる病気です。

そして「自律神経のトラブル」が出てきた時は、必ず、その底辺に「氣」の滞り、「氣」の弱りなど、「氣」に関するトラブルが起きていることを考えなくてはなりません。

この「氣」のトラブルを改善する過程を行わずに、いきなり、「氣」のトラブルの結果として現れている「自律神経のトラブル」を、自律神経に作用する西洋医学の薬剤で表面だけ帳尻を合わそうとしても、根本的解決にはならず、実際になかなか症状が改善しないという最終結果につながることが多いのです。

めまいがする。(同時に、だるい、眠い、頭が痛い、お腹が痛い、吐き気がするetc.)

――そんな人に漢方を使ってみる選択があります――

【主な原因】

人間の生命活動を司っている”ホメオスタシス“の乱れです。

ホメオスタシスの3大要素は

 

■自律神経

■ホルモン(内分泌系)

■免疫系

です。

 

これらは、深く関わり合って、体調に大きな影響を与えます。

「めまい」に一番直接的に関与するのは、自律神経ですが、その自律神経に影響を与える様々な、交感神経と副交感神経の切り替えスイッチ【自律神経は、交感神経(緊張)と副交感神経(リラックス)のバランスで調整されています】は、ホルモンバランスの乱れの影響(思春期、更年期など)を受けたり、免疫のバランスの影響(脳へのウイルス感染や、ワクチンの副作用など)を受けたりします。

「めまい」の主な原因は自律神経の乱れで、この自律神経は体を活動的にする交感神経と、体をリラックスさせる副交感神経によって構成されていることは、前述したとおりです。

この交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、自律神経の乱れが起こります。

自律神経の乱れがストレスによって起こっている場合、それによって起こる体の不調を自律神経失調症といいますが、この自律神経失調症と「めまい」との関係は大きいとされています。

自律神経失調症の要因となる精神的ストレス(人間関係の悩み・お金の悩み・時間の悩み・健康の悩み)は、「めまい」の要因の1つになります。

自律神経の調整能力を整えるには、漢方的には、気滞(きたい)と呼ばれる、気の滞りを解く方法が用いられます。気滞を解く処方を上手に使って、肝・心・脾・肺・腎のエネルギーバランスを整えることによって、自律神経の乱れが整っていきます。「めまい」は5つの臓器の中で、肝と腎が病的に興奮し、脾と肺が病的に抑制されて、心の感情コントロール能力が乱れていることが多く、特に「心」は、精神のコントロールセンターを担う場所ゆえ、ここの働きを整えることは、避けて通れない治癒への過程になります。

また、「氣」をめぐらすエンジンの働きを持っている「胃腸」などの食べ物の消化を担当している臓器の働きが弱まり、そのせいで、「血液」や「水」を動かす力が弱まり、脳に部分的な貧血症状が起きたり、脳がむくんだり、「血液の質」が低下してしまう(赤血球やヘモグロビンの不足)ことで、「めまい」が生じることもあります。

漢方医学的には、

  • 胃腸のエネルギー(胃氣)が弱っている:特に胃は、脳を始めとすて全身にエネルギーを配るエンジンのような働きをしています。その胃が冷えたり、エネルギー不足に陥ったりすると、めまいが起こったり、頭痛(胃が関係する頭痛は、こめかみを中心にした前額に起こります)が起こったり、全身の倦怠感が起きたり、むかつき・胃痛・腹痛が起きたりします。

    人体は、「氣」の働きが弱ったり、滞ったりすることが続くと、血液の質が落ちてきます。(落ち方は、赤血球の数が足りなくなる「貧血」に向かう方向と、血液の中に不要なものが増える「瘀血」に向かう方向があります。)

また、水の停滞が起こって、水毒の症状が出てくる場合もあります。(めまいやだるさの原因となります。)

  • 脳の中に漢方の言葉で「邪気」という病気の原因が侵入している:大きく分けて、へルぺスウイルスを代表とするウイルス類の影響を受けている場合と、人間の心の中で創造されるネガティブ感情のエネルギー(自分のものの時も、他人のものの時もあります。)の影響を受けている場合が多いようです。松果体・視床下部・脳下垂体・扁桃核・海馬などは、私たちの自律神経とホルモンバランスの調整を行っています。これらの脳の器官の細胞たちに邪気が悪影響を与えると、自律神経やホルモンのバランスが崩れ、これら二つと一緒に身体を常に中庸に保つために働いている免疫の働きも崩れていって、「めまい」が出てきます。
  • 脳という場所は、腎と心が共同で運営をしています。「めまい」は、直接的には脳のトラブルですから、漢方で腎に関係する、腎臓・副腎・膀胱・生殖器・前立腺・骨髄などと、心に関係する、心臓・小腸・血管系の調子が、脳に影響を与えます。

高齢者の場合は、腎の働きの衰えがベースに出てきますが、若い人の場合は、精神のコントロールセンターの役目を担う「心」の働きの低下、または異常興奮が、脳の機能を混乱させます。以上の3つの問題を漢方の方法で解決してあげると、「めまい」が消失していきます。

■木:肝臓・胆のう・自律神経(交感神経)・筋肉・目・爪など

■火:心臓・小腸・脳の働き・自律神経の調整・舌・脈(血液の流れ)・顔面など

■土:膵臓・脾臓・胃・自律神経(副交感神経)・口・脂肪組織・くちびる

■金:肺・大腸・皮膚・鼻・体毛・体内の水分調整

■水:腎臓・副腎・膀胱・骨・脳の構造・生殖器・体内の水分調整

漢方薬を用いた「めまい」の治療

多くの場合、「氣が滞る」「氣が不足する」などの「氣のトラブル」と、脳における「血液の不足」または「血液の質の低下」など、氣血両虚(氣と血の両方が質・量において問題を起こしている)が深く関与していると考えられます。したがって、滞った氣は流れをよくし、不足した氣は補い、血液の流れをよくして、血液の質を良くすることがめまい治療の中心的な方針となります。

■氣の不足(氣虚・ききょ/疲れやすい・舌が浮腫んで、舌の周りがギザギザになる、寒がり、風邪など引きやすいなど)を引き起こす原因は多いうえに複雑です。

氣虚を引き起こす最も多い原因は脾胃(消化器)の力が不足している場合です。この状態をしばしば脾虚(ひきょ)とも呼びます。

食欲不振、下痢や軟便が続いているような脾虚の方は十分に食べ物が消化吸収されず、栄養素がうまく身体に取り込めていないことが多くなる傾向があります。

このような方は人参、黄耆、大棗、白朮、甘草などの脾胃の力を高める生薬、補気薬(ほきやく)と呼ばれる生薬から構成される漢方薬を服用するのが有効です。徐々に食欲が出て来て消化器の調子も良くなれば氣も充実してくるでしょう。

食欲は普通にある方でも氣虚の症状が見られる場合は補氣を中心とした漢方薬を使用します。

■水毒(すいどく)による場合

氣の不足が基本にあり、そこに更に、水の停滞・水分代謝の悪化(これを水毒と呼びます)が加わると、さらにひどい「めまい」が起こります。身体全体に浮腫みが出る場合もありますし、顔だけが浮腫む場合もあります。下のまぶたがピクピク痙攣するような時は、水毒を考える必要があります。飲む水の量に比べて、おしっこの量が少ない時も、水毒を疑う必要があります。

このような方は、茯苓、沢瀉、白朮などの、水分代謝をよくして、身体(特に脳)にたまった余分な体液を、汗やおしっこや大便から、体外に排出することが大事です。水分摂取が大切だからといって、その人の水分代謝能力を超えて、水分を摂り過ぎる(特に冷えた飲料を摂り過ぎる)と、水毒が身体に溜まり、脳に軽いむくみを起こす(CTなどで脳を見てもわからない程度の軽いむくみを起こす)と、めまいが始まります。

水分も、適量である必要があるのです。

■氣滞(きたい)によって氣の流れが悪くなっている場合

精神的なストレスなどによって、過緊張、胸や腹部の張り感、胸痛や腹痛、氣分の落ち込みなどの氣滞症状が現れるケースでは、その対処が重要になってきます。

氣の巡りが悪くなると脾胃のはたらきが弱まり、氣虚を悪化させてしまうこともあるからです。氣の流れを改善する理氣薬(りきやく)としては柴胡、枳実、陳皮、半夏、厚朴、香附子などが代表的です。多少値が張りますが、動物生薬の「麝香(じゃこう)」・「牛黄(ごおう)」は、抜群の効果を表します。

氣の不足から、結果的に血の不足を起こしている場合

氣虚の漢方薬+血を生み出す補血薬(ほけつやく)を用います。

具体的には地黄、当帰、芍薬、阿膠、酸棗仁、竜眼肉などが使用されます。

血虚(血が足りない状態)に陥ると動悸や息切れ、さらに不安感や不眠症などの精神症状も現れやすくなるのでこれらの症状が顕著なら補血の考慮は欠かせません。

■血熱による場合

これは、今までの説明とは全く逆のパターンのめまいの原因です。

始まりは氣滞であることが多いですが、ストレスなどによって、肝が担当する交感神経が興奮し、それを他の臓器(主に心臓や肺)が調整しきれない時に、過剰な熱が身体にこもって、それが頭に向かって上がる場合があります。(のぼせた状態をイメージして頂くとよいと思います。)

交感神経が慢性的に強くなった状態になるので、血圧は上がり気味になり、のぼせや頭痛や肩こり・首筋の凝りを感じながら、めまいを起こすことがあります。

こんな時には、顔色によって、メインで使う漢方生薬を選別します。

顔色が「赤」ければ、黄連を中心にした処方を選びます。

顔色が「くすんだ感じ(やや黒っぽい感じ)」ならば、柴胡を中心にした処方を選びます。

上記以外にも「めまい」は、「目がグルグル回る」回転性のめまいと、「船に乗っているようにフワフワ揺れる種類のめまい」があります。症状と体質に合わせて、使う漢方薬の種類を微妙に変える必要があります。したがって、実際に組み合わせる漢方薬の内容もさまざまに変化してゆきますので、一般の方が最初から自分に合った漢方薬を独力で選ぶのは非常に困難なので、まずはご相談下さい。

■虚証を改善する食養生(めまいを起こす人の基本的体質傾向は「虚」)

 虚証の改善食は、陰性体質(冷えや水が多い)の改善食とほぼ同じです。

 とくに「脾」の改善(胃の気虚の改善)に重きを置いた食薬を用います。

 ◇白砂糖の甘味や果物の甘味が「脾」の働きを傷めます。

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 ■米飴や麦芽水飴、メイプルシロップなどのデンプンの甘味に変えます。

 ■さらに良いのは、穀物や野菜が持っている天然の甘さです。

 ■ごはんや野菜をよく噛んだ時に出てくる自然な甘みや味噌汁のうま味が「脾」の働きを良くしてくれます。

 ■人参や大根、玉ねぎなどを炒めたり、煮たりした時のやさしい甘味が食薬になります。

 ■黄色くて甘いものとして、カボチャやさつまいも、栗、とうもろこしなどの甘味も良いでしょう。

胃の弱い人が、不規則な生活を長く続けていると、早晩このような「氣虚」の状態が起こってきます。くずや生姜【できれば熱を加えた乾姜(黒生姜)】、レンコンにも補氣薬としての働きがあるので、くず梅醤番茶や、レンコンや生姜の絞り汁を入れた梅醤番茶が「氣虚」の改善におすすめです。

また「気」という漢字は、旧字で「氣」と書くように、氣のエネルギーを補う最高の食べ物が「米」なのです。精白した白米よりも、5分づき米などを選択して頂けるとより良いと思います。さらに、温灸(やけどをしない、匂いや煙の少ないタイプを用意してあります。)や足湯やこんにゃく湿布、生姜湿布、腰湯などで身体を温めると体質改善が早くなります。

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