朝が苦手!起きられなくて、学校に行けない。 起立性調節障害の原因は?発症期間や発症しやすい人の特徴

 

 

■起立性調節障害の原因について

「OD」ともよばれる起立性調節障害は、主に小児科の領域で診療する疾患です。

この起立性調節障害では、自律神経がうまく働かないことによって起こる体の不調が、主に小学校高学年から中学生・高校生に好発します。

思春期の子どもが朝起きられず、学校に行けないなどのよくある症状は、起立性調節障害が原因となっているかもしれません。

 

この起立性調節障害が、何を要因として発症するのか、また発症しやすい時期や発症しやすい人の特徴などについても、併せて解説します。

 

起立性調節障害の主な原因

起立性調節障害の主な原因は自律神経の乱れで、この自律神経は体を活動的にする交感神経と、体をリラックスさせる副交感神経によって構成されています。

この交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、自律神経の乱れが起こります。

 

自律神経の乱れがストレスによって起こっている場合、それによって起こる体の不調を自律神経失調症といいますが、この自律神経失調症と起立性調節障害との関係は大きいとされています。

自律神経失調症の要因となる精神的(親、学校、友達、勉強など)ストレスなどは、起立性調節障害の要因の1つとしても考えられています。

ただ、起立性調節障害の要因はこれに限らず、遺伝的な要素、思春期による体内のホルモンバランス(月経など二次性徴など)、精神的なストレスが契機となります。

自律神経の調整能力を整えるには、漢方的には、気滞(きたい)と呼ばれる、気の滞りを解く方法が用いられます。気滞を解く処方を上手に使って、肝・心・脾・肺・腎のエネルギーバランスを整えることによって、自律神経の乱れが整っていきます。

5つの臓器の中で、起立性調節障害の時は、肝と腎が病的に興奮し、心と脾と肺が病的に抑制されていることが多く、特に「心」は、精神のコントロールセンターを担う場所ゆえ、ここの働きを整えることは、避けて通れない治癒への過程になります。

 

■起立性調節障害はいつ頃発症しやすいのか

起立性調節障害は、小児科の領域でのみ用いられる病名であると説明したとおり、発症しやすいのは体が大きく変化する思春期となっており、小学生の約5%、中学生の約10%が発症しているとされています。

高校生でも発症している場合が少なからずあるものの、その多くは中学生の頃に発症した状態が続いているものだと考えられています。

 

思春期では、特有の人間関係に悩むことも多く、その心理的ストレスや心の発達などが契機となり、起立性調節障害や不登校となることがありますが、決して怠けたりと悪意があって症状を起こしているものではありません。

 

■起立性調節障害を発症しやすい人の特徴

起立性調節障害は、発症した子どもの親もかつては起立性調節障害だったということも多くあり、起立性調節障害で悩む患者の約半数に遺伝の可能性が考えられています。

また、起立性調節障害を発症する男女比は、男子1に対して女子は1.5〜2となっていて、女子の方が発症する割合が若干高くなっています。

 

他にも、朝が苦手な人やよく立ちくらみがする人は生まれつき自律神経の働きが弱く、発症しやすい傾向にあります。

さらに、日ごろから水分や塩分の摂取が少なく低血圧の人や、少食であるなどエネルギー不足の状態となっているときにも発症しやすくなります。

真面目で責任感の強い人や周りに気を遣いすぎる人など、常日頃から精神的ストレスを受けやすいタイプの人も、発症の主な原因である自律神経の乱れが起こりやすくなります。

 

■起立性調節障害の発症期間(いつまで続くのか)

起立性調節障害の症状を発症してから、その症状がいつまで続くのかには個人差がありますが、軽症の場合は適切に治療することによって2〜3か月程度で改善するといわれています。

発症してから1年で約5割の人が改善しますが、長い間、学校を欠席しているような重症の場合には、社会復帰までに2〜3年かかる場合もあります。

発症してから2〜3年が経過した時点で約8割が回復しますが、場合によっては大人になっても症状が残っていることもあります。

 

いずれにしても、治療をすることで回復する可能性の高い病気ですので、学校に行けていないなどで焦ってしまうこともありますが、ゆっくり気長に向き合うことが大切です。

 

東洋医学的な視点から、起立性調節障害が起きた原因を観て、的確な漢方治療を行えば、さらに早い回復が見込めます。発症してから半分の人が1年以上の時間を掛けないと治っていないのが、西洋医学的な治療方法の結果ですが、的確な漢方治療を行えば、早ければ1か月、遅くとも半年で復学が可能になります。

 

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