永寿屋 「漢方健康講座」

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暑い季節の体温調整に必須な水分補給について解説します【水分ケア】

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「暑い季節の体温調整に必須な水分補給について解説します【水分ケア】」

主な内容

【水分ケア】暑い季節の体温調整に必須な水分補給について

  • 「飲めば飲むほど喉が乾く」現象の原因: 水分を大量に摂取しても喉の渇きが収まらない、体がだるくなる、めまいや動悸がするという症状は、単に水の量が足りないのではなく、水の選び方や飲み方が間違っている可能性が高いです。飲んだ水が体細胞まで適切に吸収され、保持されていない状態です。
  • 漢方医学における水の捉え方:
    • 「水毒(すいどく)」: 水は体を潤しますが、気血によって全身に運ばれなければ「水毒」となり、体に悪影響を及ぼすことがあります。
    • 脾(消化器系)と気血の役割: 水は脾(胃を中心とした消化器系)によって消化吸収され、気血の力で全身に運ばれて初めて「津液(しんえき)」という体液になり、体が本当に利用できる水分となります。脾が弱っていたり、気血が不足していたり、汗をかきすぎると、水分がうまく体に回らず、むくみや頻尿、体力消耗につながります。
    • 冷たい水の摂取: 特に冷たい水は脾の働きを低下させ、吸収力をさらに弱めて夏バテを引き起こす原因となります。
  • 陰陽の調和が取れた水分:
    • 「陽の水」: ペットボトルの水など、食べ物由来の栄養を含まない「清い水」は、体内には素早く入りますが、すぐに排出され、細胞まで回りにくい傾向があります。
    • 「陰陽の調和が取れた水」: お湯、スープ、穀物茶など、食べ物を介して摂取する水分には大地からの栄養が含まれており、体が「陰陽の調和が取れた水」と認識します。これらは温かく、脾との相性が良いため、ゆっくりと体に吸収され、津液となって体を深く潤すことができます。
  • 体を養う水分源:
    • お粥: 最も体養う効果的な水分とされており、消化吸収が良く、体を温めてくれます。
    • 梅干し: クエン酸などが含まれ、喉の渇きを癒すのに効果的です。特に暑い夏には常温で活用すると良いでしょう。
    • スープ・味噌汁: 冷たすぎず、温かすぎない優しい味のスープは、失われた津液や元気を補うのに非常に適しています。
    • 穀物茶: 玄米茶、麦茶(夏限定)、黒豆茶などは、喉の渇きを癒し、暑さや湿気を取り除き、脾を調整して水分吸収を助けます。冷たい緑茶やコーヒーよりも、日常の水分補給に適しています。
    • 果物: ドラゴンフルーツ、トマト、スイカ、ぶどうなどの赤い色の果物には、ペクチン、カリウム、天然の糖分が豊富に含まれ、喉の渇きを癒し、体内の熱を下げる効果があります。ただし、冷やしすぎず常温で、可能であれば単独で摂取することが推奨されます。肉などのタンパク質と一緒に摂ると消化不良を引き起こす可能性があります。
  • 夏のトラブルに役立つ漢方薬:
    • 五苓散(ごれいさん): 飲んでも飲んでも喉の渇きが取れない、めまい、頭痛、むくみ、天候不良時の不調などに効果的で、熱中症の一部にも有効です。
    • 人参湯(にんじんとう): 冷たいものの摂りすぎなどで胃腸が冷え、食欲不振や下痢などのトラブルが起こりやすい場合に、胃腸を温めて症状を改善します。
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