梅雨時のなんとなく不調は「体の中の水はけが悪くなっているサイン」

梅雨の時期になると、なんだか頭が重かったり、体がだるかったりしませんか? 実はそれ、気のせいではなく「体の中の水はけが悪くなっているサイン」かもしれません。

今回は、そんな梅雨の「なんとなく不調」の原因と、お家でできる簡単なセルフケアをご紹介します。

目次

なぜ梅雨に不調が起きるの?3つの原因

天気がぐずつくと現れる、頭痛、めまい、肩こり、だるさなどの不調は「気象病・天気痛」と呼ばれています。 今年は春先から寒暖差が大きく、体はすでに疲れ気味。そのため、例年よりも不調を感じやすい状態になっています。

この不調の理由を、西洋医学と東洋医学(漢方)の両面から紐解いてみましょう。

1. 気圧の乱高下(西洋医学の視点)

耳の奥にある「内耳」には、気圧を感じ取るセンサーがあります。低気圧や気圧が急激に変化すると、このセンサーが感知して自律神経のスイッチが過敏に切り替わり、頭痛やめまい、だるさを引き起こします。

2. 体内の水分の停滞(漢方の視点)

漢方では、体の中をめぐる水分を「水(すい)」と呼びます。外の湿気が高くなると、それに引っ張られて体の中の水のめぐりも滞ってしまい、「水毒(すいどく)・水滞(すいたい)」という状態になります。これがむくみや頭の重だるさ、めまいの原因です。

💡ここがポイント! 漢方において、水分代謝をつかさどる「脾(ひ)=胃腸」は湿気にとても弱い性質があります。梅雨に胃腸の調子を崩しやすいのはこのためです。

3. 寒暖差による自律神経の疲弊

激しい寒暖差に対応しようと体温調節を繰り返すことで、自律神経が酷使されてしまいます。これにより、漢方でいうエネルギーである「気(き)」が消耗し(気虚)、疲れやすくなってしまうのです。

今日からできる!梅雨を乗り切る「水はけ」対策

梅雨の不調を和らげるために、生活の中でできるケアを取り入れてみましょう。

💧 水のめぐりを整える

  • 胃腸を冷やさない: 冷たい飲み物や食べ物は控えめにしましょう。
  • 「水はけ」を促す: ぬるめのお湯にゆっくり浸かったり、軽く汗ばむ程度の運動をしたりするのが効果的です。
  • おすすめの食材: 体の利水を助けてくれる「はと麦茶」や「小豆」を毎日の食事にプラスしてみるのもおすすめです。

🧠 自律神経を整える

  • 朝の光を浴びる: 朝一番に光を浴びて、体のリズムを整えましょう。
  • 耳マッサージ: 耳を上下横にやさしく引っ張ったり、くるくると回したりすることで、内耳の血流を促します。
  • 「三首」を温める: 首、手首、足首の「三首」を冷やさないように意識してください。

📍 おすすめのツボ(2選)

不調を感じたときは、以下のツボを優しく押してみてください。

  • 内関(ないかん): 手首の内側にあるツボ(自律神経の乱れ、めまい、吐き気に)
  • 百会(ひゃくえ): 頭のてっぺんにあるツボ(頭の重だるさに)

💊 漢方薬という選択肢も 天気痛や水毒の代表的な処方として、「茯苓(ぶくりょう)」や「白朮(びゃくじゅつ)」などが使われている漢方薬があります。ただし、合う漢方は体質や症状によって異なりますので、試してみたい方は永寿屋本店に相談してくださいね。
 代表的な処方として・・・

1. 五苓散(ごれいさん)

水毒のファーストチョイスとして最も有名な漢方薬です。

  • 配合生薬: 茯苓、白朮(または蒼朮)、猪苓、沢瀉、桂皮
  • 特徴: 体内の水分バランスを調整する生薬がずらりと並んでいます。水分が足りないところには潤いを与え、溜まっているところ(内耳や胃腸など)からは水分を排泄させます。
  • こんな不調に: 低気圧が近づいたときの頭痛・めまい、むくみ、下痢、二日酔い。

2. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

頭の重だるさや、めまいが主訴の場合によく使われる処方です。

  • 配合生薬: 茯苓、桂皮、白朮(または蒼朮)、甘草
  • 特徴: 処方名に「苓(茯苓)」と「朮(白朮)」の文字が入っていることからも、この2つが中心になっていることが分かります。体に溜まった水が上気して起こるトラブルを鎮めます。
  • こんな不調に: 起き上がるときのめまい、立ちくらみ、頭痛、ふらつき、動悸。

3. 真武湯(しんぶとう)

冷えが強く、代謝が落ちて水が溜まっている人に適した処方です。

  • 配合生薬: 茯苓、芍薬、白朮(または蒼朮)、生姜、附子
  • 特徴: 体を温める「附子(ぶし)」や「生姜(しょうきょう)」が含まれており、新陳代謝を高めて胃腸や体を温めながら、茯苓と白朮で水を抜いていきます。
  • こんな不調に: 冷え性で疲れやすい人のめまい、体がだるい、下痢しやすい、むくみ。

4. 六君子湯(りっくんしとう)

梅雨時に「胃腸が弱って、だるさや食欲不振が出る」というタイプに最適です。

  • 配合生薬: 人参、白朮、茯苓、半夏、陳皮、大棗、生姜、甘草
  • 特徴: 胃腸のエネルギー(気)を補う「四君子湯」をベースに、余分な水分を省く生薬を加えたものです。湿気に弱い「脾(胃腸)」を直接元気にします。
  • こんな不調に: 胃もたれ、食欲不振、疲れやすい、体が重だるい。

※白朮の代わりに、より乾燥させる力の強い「蒼朮(そうじゅつ)」が使われているメーカーもありますが、目的(水はけを良くする)は同じです。

💡 選ぶ際のアドバイス

「気圧の変化で頭痛やめまいがすぐ出る」 ── まずは五苓散苓桂朮甘湯

「冷えが強くて体が重い、下痢しやすい」 ── 真武湯

「とにかく胃腸が重くて食欲が出ない、バテ気味」 ── 六君子湯

まとめ:無理せず、ゆっくり過ごしましょう

梅雨は「水のめぐりを整え直す季節」です。

この時期は無理に頑張ろうとせず、体を温めて、体の中の水はけを良くしながら、ゆっくりと過ごすことを心がけてみてくださいね。

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