手足の冷えについて 漢方健康講座 Vol.5

主な内容

漢方では、手足の冷えは主に3つの原因で起こると考えられている。

  1. 腎の陽気の不足: 生まれつきの体質。熱源となるエネルギーが不足している状態。
  2. 脾の陽気の不足: 後天的な要因。消化吸収機能の低下により、熱を生み出す力が不足している状態。
  3. 肝の気の滞り: 自律神経の乱れ、特に交感神経の緊張により、末梢血管が収縮し血流が悪くなっている状態。

タイプ別の漢方薬

  • 腎の陽気不足
    • 苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう): 下半身の冷え、頻尿、便秘に効果的。
    • 真武湯(しんぶとう): 全身の冷え、むくみに効果的。八味丸(はちみがん): 加齢に伴う冷え、腰痛、頻尿、前立腺肥大などに効果的。
  • 脾の陽気不足
    • 人参湯: 胃腸の冷え、下痢に効果的。
    • 人参養栄湯: 貧血気味で冷えやすい人に効果的。
    • 六君子湯: 胃腸の働きを助け、全身のエネルギーを補う。
    • 人参当芍散: 胃腸の冷え、血虚、水分の滞りに効果的。
    • 黒人参: 胃腸の働きを整えながら、腎も温める。
  • 肝の気の滞り
    • 感応丸氣(かんのうがんき):心臓の働きを高め、血流を改善する。
    • 回春仙(かいしゅんせん):心臓の働きを高め、血流を改善する。
    • 逍遥散(しょうようさん):ホルモンバランスと自律神経の乱れを整える。
    • 温経湯(うんけいとう):血の巡りを良くし、肝臓を温める。
    • 四逆散(しぎゃくさん): 気の巡りを改善する。
  • 冷えの原因となる生活習慣 (冷たい飲食物の摂りすぎ、ストレスなど) に注意する。
  • 自分の冷えのタイプに合った漢方薬を選ぶことが重要。

漢方の永寿屋

  • 電話:長野市稲田 026-239-6767 / 長野市大門町 026-232-2208
  • ホームページから予約可能

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