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おしっこが近くてお悩みの方へ
トイレが近い、すぐトイレに行きたくなるので旅先が心配、夜中に何度もトイレに起きる、などの頻尿でお悩みではありませんか?
頻尿は、日中に8回以上、もしくは夜中に2回以上トイレに行くことが目安になるそうですが、これには個人差があり、上記の回数以内でも普段よりもトイレに行く回数が多く不快に感じる場合は頻尿にあてはまるそうです。
頻尿になる原因はさまざまありますが、多くは膀胱の許容量の低下(膀胱の過敏性、残尿、排尿障害)、尿量の増加(多尿:尿量が多いこと)と心因性に分けられます。
一日の尿量は変わらないのに、膀胱に溜められる量が減るので、オシッコに行く回数が増えます。
膀胱炎などの炎症性疾患により、膀胱容量が直接小さくなる場合と、
前立腺肥大症や、神経因性膀胱などで膀胱容量は変わらないが、利用できる容量が小さくなるパターンがあります。
また、膀胱がんの症状としては血尿が代表的ですが、頻尿の症状を訴える人もいます。
漢方医学では、「腎」に問題があると捉えます。
腎は、生命エネルギーの結晶ともいえる「精」を蓄えたり、膀胱と共に水分代謝を司っています。
身体の余分な水分は腎や膀胱の働きにより排出されますが、腎に問題が起こると、水分代謝が正常に行われず、頻尿などのトラブルが起こります。
腎に蓄えられる精「腎精」が不足する状態を腎虚といいます。
腎虚の代表的な症状としては、乳幼児期においては「起立の遅れ」「歩行の遅れ」「言葉の遅れ」「発毛の遅れ」「歯の生え揃えの遅れ」という五遅(ごち)に代表されます。
成人以降の症状では疲れやすさ、腰痛や腰の重だるさ、頻尿や夜間尿、記憶力の低下、視覚や聴覚の低下、精力・性欲の低下(男性の場合はED)、白髪や抜け毛の増加、女性の場合は早期の閉経や不妊症などが挙げられます。
腎虚を改善する代表処方は「六味丸(ろくみがん)」「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」などです。
腎気不固は腎の気の不足によって必要なものを溜めておく力である「固摂作用」が働かなくなった状態です。
腎気不固の代表的な症状として、頻尿や尿失禁、便失禁、発汗過多、遺精(精子の漏れ出し)、早産や流産などがあります。
腎気不固を改善する代表的な処方は桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)です。
次回は、頻尿の原因 尿量の増加について
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