永寿屋 「漢方健康講座」

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野菜や果物に含まれるカリウムの摂り方を解説します【漢方と慢性腎臓病その5】

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「野菜や果物に含まれるカリウムの摂り方を解説します【漢方と慢性腎臓病その5】」

主な内容

慢性腎臓病患者向けの食事制限の続きとして、「カリウム」をテーマに、その重要性と最新の食生活に関する情報を提供します。

  • カリウムの役割:
    カリウムは血液中のナトリウム濃度を調整して(特にナトリウム排出を助ける役割がある)体内の浸透圧維持に重要なミネラル。その過不足が問題になる。
  • 高カリウム血症のリスク:
    慢性腎臓病ではカリウム排泄が困難になり高カリウム血症を引き起こす可能性。高カリウム血症は心臓突然死や重篤な不整脈の原因となりうる。治療上のカリウム値上限は5.5mg/dL、6.5mg/dL超えで心電図異常や心停止のリスクが高まる。
  • 高カリウム血症の症状:
    息切れ、脱力感、意識障害、失神など。
  • 従来のカリウム制限:
    保存期慢性腎臓病や透析患者に対し、高カリウム血症予防のため、カリウムを多く含む野菜や果物の摂取を制限する指導が一般的だった。茹でこぼしや水晒しでカリウムを減らす調理法も推奨されていた。
  • 最新研究による変化 (新潟大学 2024年):
    野菜・果物摂取不足の慢性腎臓病・透析患者は、10年後の死亡リスクが高いと発表。従来のカリウム制限一辺倒の指導を見直す必要性が示唆された。
  • 食生活の新しい考え方:
    保存期CKD患者において、野菜や果物の摂取が腎機能にプラスの影響を与える可能性が示唆され、ガイドラインにも反映される時代に。(アルカリ性食品として大切)
  • カリウム制限不要な場合も:
    • 腎臓病ステージ3または4の前半
    • 原因が糖尿病ではない腎臓病
    • カリウム値を上げる薬を服用していない 上記いずれかの条件を満たす場合、原則カリウム制限は不要な場合が多い。ただし、個別の血液検査結果に基づいた判断が重要。
  • カリウム制限の誤解:
    カリウム自体は腎臓を悪くするわけではない。腎機能低下によりカリウムが排泄できず体内に蓄積することが問題。カリウムは本来、血圧を下げる、骨を強くするなど有益な効果もある。
  • 適切なカリウム摂取のために:
    定期的な血液検査でカリウム値を測定し、個別に適切な摂取量を検討することが重要。
  • カリウム制限を行う場合の優先順位:
    最も血中カリウム値を上げやすい食品群(リンを含む食品添加物が多く使われる食品、たとえばハム・ソーセージ、竹輪、かまぼこ、さつま揚げなど、野菜ジュース、ベジタブルソースなどの液体、蓮根、ドライフルーツ、バナナ、芋類)から制限を始める。改善が見られない場合は、野菜や他の果物の制限を検討する。
  • 慢性腎臓病対策の最重要点:
    腎臓は毛細血管の塊であるため、毛細血管の血流を改善することが慢性腎臓病対策の要。
  • 漢方の活用:
    慢性腎臓病は漢方が得意とする分野。漢方の永寿屋への相談をおすすめします。
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