永寿屋 「漢方健康講座」
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東洋医学の視点から動画でくわしく解説しています。
人工透析に伴うトラブルとして皮膚が痒くなることについて解説します【漢方と慢性腎臓病その10】
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「人工透析に伴うトラブルとして皮膚が痒くなることについて解説します【漢方と慢性腎臓病その10】」
主な内容
「人工透析による皮膚の痒み」とその対策として「クマ笹エキス」の可能性について解説しています。
- 人工透析患者の皮膚の痒み:
人工透析を受けている患者の約7割が皮膚の痒みに悩まされており、大きな問題となっています。
- クマ笹エキスの可能性:
クマ笹エキスが人工透析による皮膚の痒みに対して使える可能性があります。
- 痒みの原因:
- 乾燥: 透析により腎機能が低下し、尿からの水分排出が困難になるため、肺も水分排出を担うが限界があり、汗をかきにくい状態となり皮膚が乾燥します。
- 老廃物の蓄積: 透析では老廃物を完全に除去しきれないため、リンや尿毒素などの痒み物質が体内に蓄積します。
- 薬剤やアレルギー: シャント消毒薬や固定テープ、透析回路との接触によるアレルギー反応も原因となりえます。
- 西洋医学的対処と問題点:
- 抗ヒスタミン剤、ステロイド: 痒み止めや炎症抑制に用いられますが、長期使用により自律神経を交感神経優位に傾け、体質を歪める可能性があります。
- レミッチ(ナルフラフィン): 脳への痒み伝達を遮断する麻薬性内服薬。副作用(肝機能障害、不眠、眠気、頭痛、イライラなど)が懸念されます。
- 西洋医学的治療だけでは痒みが十分にコントロールできない現状があります。
- クマ笹エキスの作用機序(仮説):
- 抗ストレス作用: ストレスによる交感神経の緊張を緩和します。透析自体が患者にとって大きなストレス要因となります。
- 免疫正常化作用: ストレスで増加する顆粒球の過剰な働きを抑制し、免疫バランスを整えます。顆粒球は活性酸素を放出し、過剰になると正常細胞を攻撃する可能性があります。
- SOD活性: 活性酸素を除去するSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)活性を高めます。これにより、活性酸素による体の酸化や皮膚・粘膜の破壊を抑制し、保護・修復を促進すると考えられます。
- データ:
2年間のデータとして、クマ笹エキス摂取により活性酸素量が減少し、SOD活性が高まる傾向が示されています。
- クマ笹エキスの提案:
人工透析による皮膚の痒みで悩む患者に対して、クマ笹エキスを試してみることを提案します。
- 次回:
人工透析で、シャントが何度も詰まり、その度に手術が必要になるトラブルについてお話します。